2024-07-31

甲斐路

   小用で甲府盆地へ。 多摩西部も似たような地形で暑さは大差ないだろうと思っていたが、甲府盆地は暑かった。 暑さにあぶられるように頭に溽暑という言葉が浮かぶ。
   盆地の中から遠くぐるっと囲む山々の背後には低めながら入道雲や積雲が湧いていて、やがて流れ込んで平地に雷雨をもたらすのか山間部のみの大雨になるのか、そうした想像も誘う夏らしい風景だった。
   途中で立ち寄った道の駅、どれくらいの標高かわからないが雲が近かった。 ずっと前には、クルマでの行程の約半分弱のここで何度か休憩したことがある。 大抵は夜でお店は閉まったあと。 今日のような青空と雲の組み合わせ、そして店内に客の姿を目にしたのはたぶん2度目。 1度目は10年ほど前か。 暑くて晴れた道の駅に、ホオズキの鉢植えの隣は土地柄を思わせるマスカットの鉢植えが売られていた。

2024-07-30

雨あがり

   午後に雨。 ザーっと夕立のように降るかと思いきや、わりと普通降り。 17時頃には日が出てきて、日没までの1時間強は段々に雲の様子が変化して、その最後の方には東の空の、おそらく太平洋上にモクモクと積乱雲が西陽を浴びて連なっていた。 暗くなりつつある空に湧き上がる様子は、距離が遠くて地平線近くに小さめに見えるのだけど遥か遠く感も良くなかなかの迫力。
   写真は陽が射し始めた頃で、この場所は西陽が当たると陰影なのか色味なのか何だか面白くて何度か撮っている。 思い出してみると、レンズはVoigtlander Color-Skopar 35mm F2.5 Type-Cや CONTAX G Carl Zeiss T* Planar 45mm F2だったり。 今日は90mm F2.8にて。 各レンズそれぞれの特徴も良く、そしてSonnarのボケ方がなんか良く。

2024-07-29

ミンミンゼミ

   外出の頃は気温約37℃。 よく晴れて、ここ数日の雲の多い天気よりも、気温はそう変わらないのに暑さは数段上を行く感じで、吹いてくる風の温風加減はオーブンの中にでもいるような気分に。
   日陰を求めて公園に立ち寄ると、わりと近くで蝉の鳴き声。 目を凝らすと眼の前にミンミンゼミ。 昨日のアブラゼミは小さく感じたが今日の蝉はごく標準サイズ。 もう少し近寄っても飛び立たなそうだったのだけどこれでレンズの最短撮影距離。 暫く涼んで公園を後にする頃にもこの蝉は同じ場所にいた。 暑いんだろうな..。
   7月28日から8月1日ごろを、七十二候で「土潤溽暑 (つちうるおいてむしあつし)」と言うらしい。 「溽暑」という言葉が登場する季節かと、もうひと山、高湿で重たい暑さを乗り越えなければと胆臓(ってどこ?)に力を入れる。 立秋まではあと幾日でもない。 夏らしい日射し、どれくらい撮れる機会があるだろうか。

2024-07-28

アブラゼミ

   今年はじめて目にしたアブラゼミ。 全体的に個体数が少ない感じがしていて、間近に見てみて --- ひと回り小さく見えた。 暑さが厳しい近年、幼虫の間に土中で体力を無駄遣いしないよう小さくなったのか? 養分となる樹液が少なかったのか。 きょう見た個体がたまたま小さかったのか。 単に気のせいだったか。
   きょう、最高気温は37.6-37.8℃ほどだったらしい。 湿気もやや強かった感があり、短い外出だったがその後グッタリ。 歩いている途中、どこから来るのかオシロイバナが香っていた。 明日は38℃の予報。 湿度が低めだといいなぁ。

2024-07-27

朝の雲

   今日の天気予報は「猛暑のち曇り、午後所により雨」、明日も太陽のマークが赤くて35℃を超える予報でまだまだ夏。 それでも先日24日の午後のいっときの大雨から、どことなく季節が変わり始めている感じがする。 猛暑と言いつつやや弱めの陽光、今朝のウロコ雲風の雲(夏の早朝には旧来ときどき出現するのだけど)、コスモスやシュウメイギクの蕾の膨らみなど、まだ8月も来ていないし夏の真っ只中だとは思いつつ、うっすら秋が混じり始めている感じがする。 季節の変わり目が早いという声を耳にするここ数年、季節が重なりながら変わってゆくような感触。
   夜は近所の花火大会があって鋭い爆音が幾つも。 途中、東の空が真っ黒だったけど、降られなくて何より。

   それにしても空の色って、どうやったらキレイに出せるンだろう。

2024-07-26

タコスを買いに

   最近、何度か行っている「ブラジル料理レストラン」へ。 来店していた米兵のお客さんが「ここのメキシカンはうまいよ。おすすめ」と言っていたように、特に日本人好みの味に寄せるでもないのが普通によい。 注文したのはランチ用のタコスのメニューから。 選択肢はビーフ/ポーク/チキン、辛い/マイルド、その他「パクチーなし」で、今日は「3つの、チキン、辛くない、パクチーなし」。 10分弱で焼き上がり。 「みなさんはどこの国から?」と訊いたら、ブラジルでもメキシコでもなかった。 暗い店内に香るお香も合わさって、エッシャーの騙し絵の中を通って来たような、寄り目や遠目で視点を合わせる3D立体画像を見ているような国籍混在感。

2024-07-25

遠く蝉の声

   街の中ではさすがに蝉の鳴き声は少ないのだけど、林に行っても蝉の鳴き声はどこかまばら。 蝉の鳴き声を聞かないという声も聞くくらい。
   昨日は出先で雷雨に遭遇した。 所謂「ゲリラ豪雨」の類で、約30分ほど雷鳴と強風と大雨とで大暴れして、その後は段々に雨が上がって涼しい風が吹いてきた。 午前中の暑さはどこへやら、え? 秋が来た? と思うようなギャップ。 そして今朝も風が涼しく吹いていて季節の変化かと思ったら午後にはしっかり猛暑だった。 外出中、汗をかき熱風でなのか脈が飛び、熱中症の前兆か? と、遠くの林や不意に近くの電柱からの蝉の鳴き声が、軽い耳鳴りと共に遠く小さくなってゆくような感覚を覚えつつ、歩は早めずに急いで用事を済ませた。 その途中、小さなレストランの角を曲がる時に、テーブルに置かれた吸い殻入れに何となく秋の日射しを見た気がした。 立秋まではまだ2週間弱もあるが、夏至からすると日の出は15分遅く、日の入りは8分ほど早くなっていて、日射しが弱まって感じるのも気のせいばかりではなさそう。 いつだったか立秋の日に、このレストラン向かいの中華料理店の店先で鉢植えのアサガオを撮ったことがあり、そこにはしっかりと季節の変化が写って見えた。 今年は特に、遠いぎこちない蝉の鳴き声のように季節の進み方もギクシャクと前後しながら一歩一歩を繰り出しているかのうよう。 それでもそろそろ夕方にはヒグラシの声を聞く頃かと思いつつ、立秋の風景が見られるお店の角にて。

2024-07-24

もつやき 「登運(トン)とん」

   とあるガード下のお店。 今日は昼食に、と言っても10時台の遅い朝食というかブランチ的に何かお腹に入れておこうと思ってアテにしていたお店があたのだけど、珍しく開いていなかった。 それで開いているお店を見つけて街を歩き回ったものの、開いているのはド・トールやプロントやスター・バックスなどの喫茶店チェーンばかり。 そうした中に朝から提灯にあかりを灯して「やってます」感がバリバリに伝わってくるお店が。 看板には「もつやき」とあり、飲み物のメニューがずらっと並んでいて食事という雰囲気ではない。 ご主人に「丼ものとかも出来るのか」訊いたら良かったなと後になって思った。 やっぱり食事に限らず、とはいえ飲食店が主になってくるのだけど、お店で何か買ったり食べたりすることで一歩、自分が街に馴染んでゆく気分がある。 でもたぶん自己満足だけでなく、きっと街にとってもそうした「気分」は大事なのではないかと思う。 いつか機会を作って食べにか呑みにか行ってみよう。
   通りに向かって大きく口を開けている造りで写真的に風景として捉えやすいのだけど、正面からもしっかり撮りたかったしでお店のご主人の許可は必須。 撮っているときに人の通過を待ったりでやや長め+多めに撮ってしまってご主人にやや困惑の表情をさせてしまい... スミマセン。

2024-07-23

大暑、2日目

   「厳夏」や「極夏」とい言葉があるらしい。 でもそれよりも暑いンじゃないかと思うここ数日。 2018年には38.3℃まで上がったとメモに記してあったが、その年は湿度が低くて体力が持ったのか、今年の暑さはそれより気温が低いのに、呼吸でややジトっとした熱気が体内に流れ込み意識をさらって行くような暑さを思う。 夏至から約ひと月、太陽が南中した12時頃から約2時間後あたりの気温が最も高くなるように、夏至で最大の陽光を浴びた地球が更に熱気を溜め込んだ今頃が最も暑いということだろうか。 異様な暑さが引くまであとひと月ほど? あと2週間後の「立秋」で一旦は陽光が弱まって涼しい風が吹き始め、日の光にオレンジ色が濃くなり始め、その2週間ほどの後には日が短くなり始めたのを実感しはじめ、更に2週間後には秋の様相が周囲に散見されるようになり。 あれこれ風景を想像しながら、この夏はSony a7SII + Carl Zeiss T* Distagon 1.4/35mm ZMの組み合わせで色々撮ってみようかと思うこの頃。 1.4/35、少し色味がシアンっぽいのが夏向きではないような気もしつつ。

2024-07-22

Around Sunset

   東京地方でこの夏一番の高温、36.6℃を記録したのだそう。 最高気温って、もうちょっと高い数値かと思いきや。 と思って、ふた昔前の夏に比べたらべらぼぅに高いとも思って、「大暑」の今日に最高気温とはさすが「こよみ」とも思った。
   午前中はいい感じにカッと射す陽光で真夏の景色。 街の風景を想像しながら外出の機は逃し、そのうち雨に。 夕方にはまた雲の多い晴れ。 空の色が面白そうだったので米軍基地の横へ。 C-130 3機と、C-5の離陸を間近に。
   夜に雷雨。 近くにけっこう落ちたっぽい。

2024-07-21

きょうも猛暑日

   14時頃だったか、外出したときに空気が熱くて呼吸の苦しさを覚えた。 暫くして風が吹いてきて少し涼しい感じはしたものの気温はまだ34℃超えの暑さで、30分ほど歩いた辺りで段々に足が重くなってきた。 たいして歩いた気はしないが熱中症の3歩ほど手前か。 まだ5日ほどはこの暑さが続く予報。

2024-07-20

この2階に

   晴れてはいるけど空気が少しモヤっとしていて写欲が刺激されない。 スカッと晴れたら行ってみようと思っている場所は幾つかあるのだけど、東南東の空高く、うっすらグレーに、影のように盛り上がって行く積乱雲を見ながら足早に街歩き。 雲はおそらく遥か遠く太平洋沖にありそうで、すぐには豪雨やら雷雨にはならないだろうが35℃を超えた空気と回りくどいという風に腕に絡んでくる湿気が心地悪い。 日は射したり曇ったりで、歩いているうちに「あ、あそこは?」と思ったのがこの建物。 以前から不思議な感じがしていたのはこの2階。 「三多摩演劇をみる会」という看板があって、近隣の市で上演される/されている舞台のポスターなどが貼られていたり。 1階の不動産屋さんも昔ながらな風で、なかなか渋めの風景。 「演劇をみる会」は、建物右側の細い階段を上がった先。 ...明日はレンズを替えて歩いてみよう。

2024-07-19

猛暑の日々再び

   梅雨明け2日目。 朝から「暑い」という単語を何度か聞いた。 昼過ぎ、「言うほどでもないか」と感じつつ外を歩いていたら、途中から汗が出てきて往路はなかなかの疲労感。 梅雨前だったかに猛暑日があって、梅雨の間はやや気温低く、それを経ての再びの暑さは思っていたより体に影響しそう。 明日から約1週間は「猛暑」が続くらしい。
   湿気が絡みついてくるような夏の夕方。

2024-07-18

東海・関東 梅雨明け

   お昼少し前だったか、速報値として梅雨明けが発表された。 南から順にではなく、九州北部・中国地方・近畿・四国はまだ。 昨年も同じ感じだったような記憶。 今日は15時頃まではわりと湿度が低い感じで暑いながらも過ごしやすかった印象。 それ以降はやや湿度は高めだったか。 梅雨明けを知ってかアブラゼミとミンミンゼミの鳴き声に勢いが付いて聞こえた。
   朝には軽くウロコ雲のような点状の雲が広がり、日中は湿気そのものという風な、ぬぅーっと大きくて輪郭はぼやけて丸みのある雲が薄い青色の空にダルそうにいくつも浮いていた。 折角の梅雨明け宣言の日なのにパッとしない雲の面々。 と思っていた夕刻、日没30分前の夕日が雲を除けてやわく射した空に季節の進んだのを思わせる雲が。 季節と言えばあと20日もすると「立秋」。 それまで夕陽の黄色さが段々に増してゆく頃か。

2024-07-17

スナックの裏手のソファ

   意外と雑多なスナック街。 駅からそう遠くない通りにあって、そこまでの1ブロックはまた違った雰囲気のお店が並ぶ。 「意外と雑多な場所」はごく短く100mほどの長さ。 ベトナム戦争の頃は風俗街でもあったこの地域は一方でサブカルチャーの対流する場所でもあり、米軍や地元ミュージシャンの匂いの濃いわりに妙に日本っぽさを感じる。 この「100m」も近年は外国人経営のお店が増えたものの、やはりこの「100m」を外れると急速に日本っぽさではなく、韓国やタイやベトナムや中国っぽさと匂いが変化する。 歴史と雑多さから行政はこの地域の混濁を一掃したがっていると聞く。 「日本っぽさ」の素は文字通り、ライブ・ハウスやディスコやラーメン店やとんかつ屋やスナックを経営してきた御歳70-80の日本人店主たちの踏ん張りが積み重なったもので、その「お店をやってる感」はすごくストレート。 かつては米兵同士のナイフを出しての喧嘩やら人種の違い故に他店からはじき出された米兵を受け入れたり、反社への対抗でゴッツい黒人のボディ・ガードを雇ったりと、割と暴力的だったり血生臭い話はぽつぽつ耳にする。 そうした諸々がだいぶ落ち着いての今、うまいこと店主たちの心意気が醸す「日本っぽさ」が残ってくれると面白いと思うのだけど。 911以降、米兵の来店が減って日本人との客の割合が変わってきたという今、この地域の特徴的な存在である米兵はブラジル人経営のレストランに集中していたりと、「日本人っぽさ」とサブカルとアメリカとがどこかアンバランスになってきている気もする。 老朽化している店々はいつかキレイになってゆく日がくるのだろうけど、そうした外観と各店の軌跡はどんな風に折り合いがついてゆくのか。

2024-07-16

夕方の市場の裏手の休憩所

   ほぼ1日雨降りで外出はしなかった。 何だかんだと細かい作業が発生したこともあって、気が付けば夕方。 さてと面白そうな風景を考えるも思い当たる場所がなく、そうしているうちに、ずっと以前から存在は知っていて、つい数か月前に裏手に大きな駐車場のあることを知った市場へ行ってみようと思った。 お店は閉まっているだろうが建物の中、両脇にシャッターの下りた通路の風景をと考えたのだけど、ちょうど着いて建物の前あたりまで行ったところで「ガー」と音がする。 あれ? 建物の入口のシャッターを閉めているところだった。 中の店舗だけでなく建物全体が閉まるのか。 「(来るなら)朝がいいですよ」と。 そりゃ市場だもんね。 そして建物の周囲を半周。 仕事人の休憩スペースと思われる場所があり、早朝の運送の人たち、午後の一段落した時間や閉店後のお店の人たち、タバコを吸いながら休憩する風景を想像しつつ。

2024-07-15

Barの入口あたり

   撮るものに巡り合えなかった今日。 繁華街のやや外れにあるバーが数軒入った小さなビルの入口が気になった。 以前は「深夜食堂」という看板が出ていて、その不思議な雰囲気に惹かれて何度か撮った事のある場所。 このビル、お店の入口が多めのような気がする。 よくあるのは1つの入口から1F、2F、3F、地下と通路や階段に通じる造りだと思うのだけど、ここは半地下と地上階の構造で、地上階の入口が2-3コと半地下の入口への階段が2ヶ所だったか、複雑ではない迷路のような感じに。

2024-07-14

Sunday Afternoon

   新聞に見入る男性。 水筒にはコーヒーだろうか、公園のベンチに座って熱心に記事を追っていた。 新聞はニューヨーク・タイムズで、いまアメリカやイギリスでよく使われる薬剤で「ウェゴビー」(瘦身薬?)に関するものだそう。 もうすぐ日本に入ってくるのでは? という事だった。
   日曜の午後の水筒を傍らに新聞を読む風景から、伯父が好きだったカントリー歌手のJohnny Cashの唄で「Sunday Morning Coming Down」が思い浮かんだ。 アメリカ南東部にあった伯父の一家は、おそらく子供が独立して以降の慣習で、預かったお孫さんを連れて日曜の朝は近所のファミリー・レストランのブッフェでパンケーキ、ベーコン、スクランブル・エッグを皿に取ってきてゆっくりと過ごした。 きょう公園で声をかけてみようと思ったのは、その風景や空気の穏やかさとがどことなく結びついたため。
   アメリカ出身かと思って話を聞いているとイギリスのプリマスの出身と。 イギリスのこの20年間の食生活の変化のことやフィッシュ&チップスの話なども。 撮影とBlogへの掲載は快諾をいただいた。

2024-07-13

”学院”

   いつ頃まで開いていたのか。 6年ほど前だったか、建物の前にクレーのペンキで塗られた小さなイスと机が重ねて並べられていた。 幼稚園生用かと思うほど小さなもので、暫くは取って置いたがいよいよ廃棄しようという雰囲気。 英語・タイプライター・編み物・フラワーと看板にある。 フラワーとはフラワー・アレンジメントの類? タイプライターと書かれているのは戦後そう経っていない時期、米軍キャンプがあったこの街ではおそらくタイピストの需要があったためと想像する。 時の片鱗を思わせる一角。

2024-07-12

オニユリ

   夏に咲いてよくアゲハチョウがやってくるイメージの花。 これよりもやや早く咲くノウゼンカズラにはカラスアゲハがよく来る。 どちらも夏を思わせ、コオニユリの時期は夏真っ盛りの印象。 夏に咲くユリとしては白くてやや長めの花を付けるテッポウユリも思い浮かぶが、ここ2-3年は見かける機会がなんだか減っている感じがする。 この、街なかでも時々見かけるテッポウユリと呼ばれる種は実はたぶんタカサゴユリと呼ばれる台湾原産のもの。 日本よりも蒸し暑い地域なので暑さには強そうだけど、それを超えるのがここ近年の日本の暑さなのかも。 オニユリはというと、Wiki Pediaによると「グアム東部、中国、朝鮮半島、日本に自生する。日本では北海道から九州の平地から低山で普通に見られ、一説には中国からの渡来種と言われている。」とのこと。 温暖から寒冷な各地に分布する強さ。 何となく視界に入る野生の植生、タカサゴユリからオニユリへとうっすら入れ替わっている感があるのはこの強さ故なのか? 対馬には花弁が薄黄色のオウゴンオニユリというのがあるとのこと。 オニユリの花弁のブツブツが気になる人も黄色ならそうでもないかも。

2024-07-11

古い路地での寸景

   これ迄も何度か撮っている場所で、今日は雨模様の低いコントラストが家並みを強調するようで目を引いた。
   Carl Zeiss Planar 45mmを持ち出すのは久しぶりで、昨夜とこの昼頃の雨もあって梅雨時っぽくアジサイやクチナシを探してみよう、カタツムリが居ればなお面白そうだと思い歩き出した。 もう少し天気がよければ、後にその周辺の様子が分かるように、通りを眺めるように撮ってみようと思いつつ、今日は何かと「寄って」・「切り取る」ようかもと思いつつのしばしの街歩きだった。
   向こう1週間ほどは曇りや雨の予報で、17日頃には梅雨明けではないかとも。 ただ、梅雨明け後もはっきりしない天気となりそうだとの話もあり、今年は秋口まで「抜けるような青空」の日はあまり期待できないような気がする。

2024-07-10

煙突

   銭湯の内観写真を撮りに行った。 事前のお声がけの時は快諾だったのだけど、時間を空けてしまったこともあってか今日は撮れなかった。 店主曰く「廃業後ならいいよ」との事で、体よく断られたなぁと思いつつも一度はそれを真に受けて再度のお願いをしてみよう。 当たり前の話で、どのお店も営業中はもちろんその前後も忙しいので声をかけるタイミングの影響は大きい。 そこに、撮る理由と意気込みのようなものが明確であれば撮らせていただける事は多いように思う。 ただ、今のところ「理由」の部分がちょっと不明瞭。 これまで撮った写真の整理もなかなか進まず。 普段持ち歩ける簡易なポートフォリオ的なものを作ってみようと思ってハガキ大の薄手の写真用紙を買ってはあるもののなかなかそこに至らず。 おそらくこの印刷を始めると、次は過去に撮ったフィルムのスキャンニングの段をテーマ的なものを意識しつつ進める事になりそうだと思うこの頃。

2024-07-09

補給線

   駅の手前から1本延びる線路。 週2回? ディーゼル機関車に引かれてタンク車が走って行く。 ここが「第一踏切」で、「第四踏切」だったかが主要な街道にある。 ごく普通の踏切なのだけど、2018年にこの通行には一時停止が不要となった。 週に2往復ほどなので、列車が来るときには新たに車道に設けられた信号機を赤点灯にして交通整理するという事で一時停止不要としたらしい。 ん? 踏切の名前、「横田5号砂川街道踏切」? 黄色と黒の縞に塗られた柵には「砂川街道踏切」とある。

2024-07-08

Cafe&Restaurant DADDY

   2年ぶりくらいの来店だったろうか。 先だっての横田基地周辺に似て、このお店の近辺も、かつては日本軍(空軍?)基地->米軍基地と基地に関連して栄えていた。 今は基地だった敷地は主に商業地区となり、その他にも病院や専門学校、やや離れて災害基地や警察署や自衛隊関連の施設等々のある区域になっている。 その広大な敷地の中でも、このお店の辺りには基地のメイン・ゲートがあって、映画館や小さなレストランやバー、ジャズ・バー、一部は風俗街もといった栄え方をしていたという。 小さなレストラン、もちろん当時は個人経営のお店ばかりで、昨今は経営者の高齢化が理由で閉めてしまった処も幾つか。
   こうしたお店の多くは洋食、と言ってもいわゆる日本の「洋食屋」とはどこか違って、米兵の好むようなメニューと味と量が特徴だった。 きょう立ち寄ったDADDYもそうした外国風の雰囲気を残している。 でも何が違うんだろうなぁ... 注文したランチ・メニューの「A」は「和風おろしトンカツ(定食)」だったのに。 付け合せがステーキによくあるコーンやニンジンだったから? 店内の装飾がため?
   店内の装飾はアメリカっぽいグッズがたくさん。 それらを眺めながら、今どきならばアメリカ人へのウケ狙いならば日本っぽさを押し出したほうが、先方から見れば外国感があって面白いようにも思えるし、当時もそうではなかったのだろうか? と小さく疑問が浮かんできた。 では? と、その昔の様子を想像しながら --- 極東の、不思議(不可解)な文化を持つ小国にやってきて街に出る、空腹を覚えたそこでふと自国の空気を思わせるレストランがあったらやっぱり入りやすいのかもなぁ。 「味がこの土地と郷里との距離感を埋める?」か「雰囲気が味と郷里を融合させる?」って感じかなぁ、と、いうのが今日の感想。 まぁ、あえて文字にするほどのことでもないのかも。

2024-07-07

日陰へ

   36.1℃。 歩いていると体力が蒸発してゆく感じがする。 静岡では40℃に届いたところも。 暑いならいっそ日差しを追ってみようと思ったものの、うっすらと雲が広がる空でパキッとした光線はなく影はクッキリ出ずの状態。 でも暑くて、厚めのコンクリートの建物に。 何度か撮っている「餃子天国」という餃子屋さんの辺りの、ややヒンヤリ感のある場所へ。

2024-07-06

Juke Box

   ジューク・ボックスって”Juke Box”? ”Jukebox”? ...どちらでもいいか。
   福生東口の、通称「赤線」と呼ばれる飲食店街で最も古いお店「Snack Yumi's」のジューク・ボックス。 代替わりを重ねて今の型番なのだそう。 今は軽量鉄骨らしき箱型の建物だが、20年ほど前まではこの界隈にはまだまだよく見られる木造にモルタル造で、店内は外国の匂いのするような内装だったらしい。
   かつてマスターはこの界隈で建設関係の仕事に就いていて、横田基地を始めジョンソンや立川や厚木など近辺の基地には全て出入りしていたのだそう。 そして何年かの後に独立してお店を始めたのだという。 開店は1967年。 今年で57年。 今はマスターをご子息に任せ、代は替わっているものの最古参。 界隈では「福生ラーメン」を謳う中華料理店が55年? 東京最古のディスコと言われるDISCO EDDIE'Sが50年。 今は店内は日本人の姿がほとんどだが、どのお店も「911」以前は米兵で混雑していたらしい。 言われてみれば壁一面に貼られた1ドル紙幣のうち、比較的新しそうなものに書かれた名前は日本名が多い気がする。
   カウンターに座ったまま、大マスターとママさんが持ってきてくれた20年前に取材されたという雑誌と1960・1970年代に福生で撮られたアメ車の写真集をめくりはじめ、ふた昔くらい前の人々や、クルマと街並みとに時の流れをあれこれ想像しつつすっかり見入ってしまった。
   暫くして何番目かにやってきたお客さんのカラオケが始まった。 80年代の当時きらめく歌謡曲。 急速に「日本のスナック」の空気が充満してきて、壁びっしりの紙幣は500円札に見えてくるしで段々に息苦しさを覚えてきた。 ちょうど名物だというBLTサンドも食べ終えたところで、持って行った1ドル紙幣はポケットに突っ込み直して店を後にした。 またいつかゆっくり訪ねてみたいと思う。
   そして、きょう店長さんが誕生日だというEDDIE'Sでしばし低音を浴びて駅に向かった。

   今日から日没の時間が早くなり始めている。

2024-07-05

暑い日

   「溽暑」は晩夏の言葉らしくまだ早すぎるし、「立夏」から数えて夏の中間地点だという今、これから「小暑」「大暑」を迎えてゆくことを思うと「酷暑」と言うのも早いように思えてくる。 クルマの温度計は42℃を指していて東京都心の最高気温は34℃台だったらしく、結構な暑い日だった。
   今日は2つの街を歩いたが、普段よりもやや早めの時間で太陽の位置が違うわりに目につく風景は少なかった。 2つ目の街、いつもの路地裏の、すっかり見慣れた店構え。 とは言え営業時間に遭遇したのは2回のみで、ひっそり佇む昼下がり。 Zeiss Distagon 35mmを付けて、F2くらいにて。 駐車場に戻る道すがら、太陽の光はだいぶ... 何と言ったらよいのか --- ”茶色に近い風のオレンジに近い黄色”が混じって見えた。 晩夏に近づく頃の色味を思う。 ようやく昨日、アブラゼミとニイニイゼミの声を聞いたばかり。

2024-07-04

「引く」

   歩いていたところ晴れ間が。 朝は晴れていて次第に曇り、昼過ぎには晴れる時間があるというのでそこでの外出を狙ったところ、ほぼ曇り。 強い湿気と34.7℃という気温のためか空がグレーになってきて雷雨でも来そうな雰囲気のなか若干の雨に降られた。
   街の風景は、ごく薄っすらとした日差しにグレーの背景でちょっと面白い加減の陰影だったりで、特に凝らずとも通りを撮って白黒にしたらそれだけで面白いコントラストになりそうだった。 そして色々とうっすらした中に気になったのがアルミのドア、そして古そうな取っ手と「引く」のプレート。 その昔はちょっとしたデパートのエントランスのドアには直径17cmくらいの丸い取っ手が付いていて、その丸の部分には飾りで赤いプラスチックがはめ込まれていたりした。 「四角で簡素な意匠ならまだまだ街なかにあるのか」とあらためて思い。
   後ろのピンクの看板は、先々月だったか2ブロック先から移転してきた とんかつ屋さん。 軒先のオレンジのはランタンで、表面に埋め込まれた直径4-5mmほどのビーズ状のものが角度によってランプの光を強調し、歩いていると目を引く。

2024-07-03

晴れたので銭湯へ

   銭湯へ、と言っても「ひとっ風呂浴びて..」とかではなく写真を撮りに。 ここのところ曇りや雨の日が多かったので、なかなか「夕方の銭湯」のイメージには合わず今日ようやく。 でも思いっきりの逆光だし、夕方で影の部分は思いのほか暗いしレンズはコントラスト低目だし彩度低目でとなんだか苦戦。 色味もいまひとつ落ち着かずあれこれ。 ガッツリ色味もコントラストも乗って、シャープで歪みの少ないf=12mmくらいの広角があるといいなぁと思いつつ。 常用するにはPanasonicの14-28mm F4-5.6 MACRO (S-R1428) は便利そうに見える。 広角端は14mmまでしかないし、もしかしたら同社の20-60mm程ではないにしても同様に「ふっ」と画ヂカラが低下する範囲がありそうな気もするし、でも軽いし、展示会でしか撮った事がないものの「14-28」という焦点距離は使いやすくレンズの描写も良い気がする。 今年発売された28-200mmもしかり、意外とこの「キット・レンズ」っぽい一群は頑張っている感がある。 ただ20-60mmでは撮っていて、いざガッツリな風景やポートレイトとなると単焦点には及ばないというか、「価格なり」感というか、画の甘いところが妙に際立って感じる事はある。 なので、そうした短所を知って使って行くとこの三兄弟、機動力が生きてくるのかも。 で、AFが早くなってグリスもランク・アップしてくれるともっと嬉しかったりする。

2024-07-02

立入禁止に

   気になって夕方に立ち寄ってみたところ、アパート群のうち2棟ほどが立入禁止になっていた。 「あの黄色っぽい方から順次取り壊しになる」と聞いたのが先月上旬だったか。 その日に撮らせて頂いた ふとん屋さんも今日は営業していない雰囲気だった。 この2棟が壊し始まると、後の5棟? も早そう。 建て替わるとどんな風景になるのか。

2024-07-01

Brazilian restaurant EL's

   入口あたりには「ブラジル料理の店」と書いてあって、ランチの看板メニューはタコス。 近くの米軍基地からやってくる軍人さん曰く「ここのメキシカンはうまいぜぇ」と。 なので軽いチグハグさを抱えつつタコスを買いに行った。 ランチに提供されるのはタコスだけ? たぶん注文すれば鶏の手羽先料理や... ん? 読めないけど鶏肉料理や豚のスペアリブ、ブラジリアンB-B-Q、ガーリック・ライス等々も出してもらえるのかも。 メニューはスペイン語?と英語の混在で書かれていた。 英語なのだろうけど、英語化したスペイン語というか... 料理の名前なのでそういうものかと思いつつ。 11:00-14:00 レストラン営業、17:00からがバー営業と言っていた。 休みの日はあるのかな? 女将さんはブラジル系っぽい雰囲気で英語と日本語で接客。 他のスタッフも日本語で応対してくれた。 まぁ注文のやり取りとかは少し大雑把なのは土地柄もあってか気にならず。 注文したのは「ビーフ、辛くない」タコスで、やや油っぽくてパクチー入り。 微妙にメキシコでもブラジルでもない感じのする味だった。 いつかチキンも試してみようかと。
   「今度の水曜日は17時から手羽先料理のビュッフェやるよ」と女将さん。
   「ここ、福生で一番カッコイイお店でしょ」と言うだけあって店内の装飾は気合を感じる。 「夜はもっっとキレイよ」とも。
   近くのコイン・パーキングには「Yナンバー」のクルマが数台あって、店内には「あれ? 人がいない」と思ったら、2階席に5-6人の軍服姿の方々が。