2013-09-30

「歓迎」


   かつて温泉街の入り口に、似た形の看板をよく見た気がする。

   この街には時々写真を撮りに訪れるのだが、近年の変化はすこぶる大きい。 古くからの風景を所々に残しつつ、駅前ではショッピング・モールだろうか、建物の建設も進んでいる。 駅舎は、これもまた近年よく見る「出来合い」といった感じの建物だが、周囲の風景が多少なりと残ると、また総じて不思議な風景になるのではないかとも期待する。

   駅前の風景が、素っ気なく無機質でなく、「歓迎」の看板が似合うような匂いを残す街並みでもあってほしいと、ちょっと思う。

2013-09-29

薄くなりはじめた空色


   遠く旅客機が夕陽を反射して飛んで行くのが見える。
   冬の空の色を思わせる、ややパステル調の空の青色。 一番星を見つけ、おもむろにカメラを向けてみたのだが、この空の色と「一番星」という響きが、記憶のなかの晩秋や冬の風景を想起させた。

2013-09-28

変わり目の曖昧な季節


   朝からスッキリとした晴天で、気温も高め。 もうセミも鳴いていないし、風にもだいぶ冷たさを感じながら、天気予報での最高気温は28℃前後の表示。 湿気も取れきれずといった風もあり、なぜか空の風景は、秋らしい「高い雲」になりきれず、低めの高度に雲が展開している。

   夕方に近づくにつれ、ブラインドの隙間から薄くオレンジ色に変化する陽の光が感じてとれ、見るとピンクっぽい雲が点在していた。 そのほぼ90度北寄りには、派手に黄色く光る雲があった。

2013-09-27

あおぞら


   まさに「抜けるような青空」っていう感じだった。
   この時期は、いつもならこの葉は黄色っぽいんじゃないかなぁと思いながら見上げる。 秋の空の抜けという感じだが、気温も高く、おそらく27℃くらいにはなっているだろうその感覚は、どうしても夏に近い。

2013-09-26

プロペラ機


   飛行機が飛んできた。 着陸の誘導灯はチカチカと点灯していなかった気がする。 ビュィーンとターボエンジンを響かせて、あっという間に滑走路へと滑り込んだ。 と、間もなくまた飛び立って行った。 タッチ・アンド・ゴー? 訓練かな。
   朝は雨が残るだろうと言われていたが、今にも降りそうな空模様を見せながらも、曇りで持ちこたえた感じ。

2013-09-25


   久々に雨が降った。
   晴天が長く続きすぎ、外に出した鉢植えは、つい水遣りを忘れてカラカラだった。 地植えの植物もずいぶん待ち望んだ雨だったことだろう。
   台風の中心気圧も低めのようだし、日本列島からはやや離れた太平洋上を進むようだし、この雨水、なんとなくほっとする潤い。

2013-09-24

遠い積乱雲に


   遠くに低く積乱雲が見え、土手へ向かった。
   涼しい風が弱く吹き、もうじき日の入りを迎えようという時間に、自転車で行き交う人、ジョギングをする人、孫を連れたおばあちゃんと、意外にも人の姿が多かった。
   水辺にはサギや、やや灰色がかったガンサキの姿も見え、時折飛び立つサギの真っ白な羽が、比較的暗く見える川辺に浮き立って見える。
   しばらく晴れ続きだったが、明日は台風20号の影響で雨の予報。

2013-09-23

秋分


   ふと目に入った、テーブルに置かれた柿。
   まだまだ夏っぽさの残る今年の9月。 さすがに秋分の日以降は秋っぽくなると... 一応期待。

2013-09-22

彼岸花


   だいぶ目にするようになった彼岸花。 いっときは所々を赤く染めるが、気がつけばいつしか目にしなくなる。 この日ももう花は終わり近くといった風で、白っぽさが混じって見えた。
   今年は百合科の花は早めに散ってしまう印象だ。 この早いサイクルから思うに、花を見なくなる頃には、急速に秋がやってくるのだろうか。

2013-09-21

大きな鳥が舞うように


   夕方、ひとりのカメラマンが、やや興奮気味に「空がすごい!」と言いながら事務所に帰って来た。
   約10kmの道のりを車で移動中、空一面の夕焼け雲が次々と形を変えながら、まるで大きな鳥がはばたいているように見えたという。 ブラインドを上げてみるとまだ空一面の夕焼け雲。 あー、撮り逃したーと思いながら、この空を見ながら車を運転しなければならなかった、そのカメラマンももどかしかったろうと思った。

   もう陽もしずむ頃、ようやくカメラを取り出して外へ。 大きな鳥ではなく、小さな鳥が数羽舞っているような模様に変わっていたが、なんだか楽しそうに見えたのが不思議。

2013-09-20

裏路地、参道、裏路地


   待ち合わせの場所へ足を向けたのだが、「せっかく来たんだ、少し寄り道をしよう」と路地を曲がった。
   見覚えの無い路地を進むと小さな呑み屋が次々と出迎えてくれるように視界に入る。 時にカメラを構えつつ進むと、記憶の隅に覚えのありそうな風景が出て来た。 「この階段は...」と声も出ずつぶやくのと同時に足は動き出していた。
   半年くらい前か、1年くらい前か、やはり同じように路地に入った先でたどり着いた神社に、またたどり着いた。 駅の改札口と同じ名前の神社で、おそらくこの近辺の氏神様なのであろう、参拝する人もぱらぱらと途切れるでもなく続いている。
   参道脇にも呑み屋が軒を並べている、ちょっと変わった感じの風景だ。 そこから路地に入るとまた呑み屋が。 点々と灯る看板の蛍光灯は、日常を少し解放してくれそうな色味に見える。

2013-09-19

空の奥行きに


   会議詰めの1日になった。 課題山積で気ぜわしい時間を過ごす事の多い最近。
   外に出ると、日没直後といった風の空に遠く飛行機雲が小さく光るのが見えた。 久々に無限遠に目が焦点を探し、同時に気温低め、湿度低めで僅かに葉の香りの混じる空気を吸い込む。 この動作で、自分と空との距離に現実味が出、遥か遠くの飛行機の航路を思う。
   以前、イタリアからモスクワ経由で成田に向かう途中、モノトーンに近いモスクワを飛び立って暫く、シベリア上空で見た、赤い飴色の夕陽が一瞬思い返された。 乗客の多くが、その赤ともオレンジとも表しがたい透き通るような夕陽に、夕暮れに、そして旅も終わろうとしているその一瞬一瞬に、静かに身を委ねているようだった。
   遠い飛行機雲の飛行機に乗る乗客は、今見ている夕暮れとは違った夕暮れの中にあるのだろう。 "空の奥行き"に小さく息をふく、短い夕暮れのひととき。

2013-09-18

響きわたる


   秋の空気らしく、遠くの物音までがスッキリとした音で響いてくる。
   上空6,000mくらいだろうか、夕刻、日本海側へ日本を突っ切る飛行機のジェット・エンジンの轟音も、つい数日前と違っていつまでもゴォーっと響き続ける。 この日、散歩にと足を運んだ街でも、飛行機の音が響いてきた。 低く飛ぶ飛行機は、プロペラ・エンジン4基からうっすらと排気ガスの灰色の筋を引いて、少し前に米軍基地を飛び立った貨物機だ。 あたりの家々の合間にはそのエンジン音が反射して、四方から空へ向かって響きわたっているようだった。

2013-09-17

Introducing of Fall


   Clouds looked like drawn lines in sky. It sounded the sky was introducing fall is comming.

2013-09-16

全天の夕焼け


   台風が通過し、午後からは陽が射し、夕方は全天の夕焼けとなった。

2013-09-15

台風18号


   午後には上がってしまったのだが、久々に大粒で派手に降った雨だった。 あまりこうした雨に会わなかったこの夏という印象だが、関東以外では水害の報道はいくつかあった。
   もう9月も半ば。 台風は、来てもあと幾つかというところだろう。

2013-09-14

薄紫の


   台風の接近のため? 昨日の心地よい晴れとは対照的に暗さを感じる曇り空。
   そのなか、土手沿いの路えお走っていたら、何やら一面に薄紫色の模様がある。 車を止めてみたら小さな花がたくさん咲いている。 何だろうこれ? 色の薄さが控えめな雰囲気で、弱い光のなかに広がる感じはわりと好感触。

2013-09-13

ガード越しに


   秋特有の、軟らかいながらパキッとした光線具合が心地よい。 暑いがどこか涼しさを思う午後のひととき。
   こうしたガード下は、ずっと前に住んでいた、川沿いにあったアパートを思い出す。 時々土手へ出かけ、掛かる鉄橋の橋桁にレンズを向けた。 ただコンクリートの建造物だが、こうした陽を得ると、なかなか表情豊かに景色に溶け込んで、にわかに土地の匂いを漂わせる。
   遠くの音が小さく響いてくるような透明度の高い空気にはもうセミの鳴き声もなく、静かに秋の来訪を感じる。

2013-09-12

空気


   予想最高気温は32℃と。 暫く涼しかったから少し驚いた。 たしかに温度は高かったが湿度はそれほどなく、体は楽だった。
   この暑さにしてはセミの鳴き声も聞こえない。 空気に濁りがなく、陽射しの、ストレートに地面に届く感じが秋を思わせる。

2013-09-11


   クリっとした印象の目。 イタリアのクルマの目。
   2気筒だそうな。 ターボ付きで85馬力。 んー、ピンとは来ないけれど、エンジンをかけてみたらパタパタと妙なアイドリング音で、ちょっとアクセルを踏み込んで、するっと力を緩めたら、一瞬止まりそうな音になった。 心もとないなぁと感じながらも、このクセはなかなか面白そう。 「壊れない」という話も聞くし、楽しそうだなぁ、これ。

2013-09-10

まったり畝


   なんだこれ!? ウロコ雲の素?

   なかなか心地よい空気だ。

2013-09-09

まっか


   なんだろう、だるーい夕刻の重たい足。
   最近は毎日いろんな雲が見られてわくわくする。 今日は曇り気味で、午後にあった雲がどんより高度を下げて、陽光がわずかに雲間から漏れる光景がなかなか広い景色だった。 そのまま陽が沈むと思いきや、日没の時間あたりで濃いオレンジ色の、「まっか」という印象を呼び起こすような夕焼け雲が現れた。

2013-09-08

あの駅


   前に撮りに来たときは、赤いディーゼルの車両が3両くらいでやってきた。 電化されて15年以上は経っていると記憶しているが、ディーゼル・カーが走っていた頃は考えられなかった路線同士で繋がり、思いのほか遠くからやってきて、遠くへ向かってゆく列車も時折見かけるようになった。

   映画「スローなブギにしてくれ」に出てくる駅だ。 映画では駅の西側への往来が多く登場し、現在の橋脚状の出入口ではなく、一旦線路を渡ったところにある改札を抜け、今は閉鎖されている「駅舎」からの出入り。 当時は駅前にアイスクリーム屋さんやスナック系の、後の時代で言うクレープ屋さんのような小さなお店があったようだ。 その幾つかのシーンから比べると、今はひっそりしている。

   改札はといえば、以前は列車から車掌さんが出てきてキップを改めたりと、駅員さんのような役割もしていた。 Suicaなどは無い時代のこと、大変な作業ではあったろうが、記憶では「列車の交換待ちで20分の停車」なんていうのも珍しくはなかった。
   なのでこの写真の改札を、やや懐かしく感じるのは比較的最近の記憶と照合しての事だろうかとも思う。

2013-09-07

夜のはじまり


   夜の訪れが早まっている。 今日の日の入りは18:01。 曇りの空模様も手伝ってか、日の入り時刻にはすっかり夜の色調だ。
   この日の暮れ方は、秋を通り越して冬の夕刻を想起させる。

2013-09-06

気がつけば彼岸花


   随分と涼しい日になり、軽く雨も落ちるような天候に、セミの鳴き声を耳にしたのは一度きりだった。
   つい最近まで小さな子たちが水遊びをしていた小川のほとりには、気がつけば彼岸花が咲いていた。 これを見る頃は、季節が秋に切り替わろうとしているのを身の回りのあちこちで感じるようになる。 あとは秋雨前線なのか、夜にざーっと大雨が降れば、それが「夏」を洗い落とすように一気に秋がやってくる。
   小川の小魚も、真夏よりも一回り大きくなっているように見えた。

2013-09-05

あさがお


   ちっちゃな朝顔を発見。 妙に小振りな花ながら、その色は紫ともピンクとも呼べそうな瑞々しい淡さが目を引いた。 秋に向かいかけた季節感のなかに一段明るく開花する、夏の象徴のような「あさがお」の花。
   朝まで雨、午後は晴れ、やや強めの湿気。

   今年は、思うとあさがおの花を見る機会が少なかった。 「グリーン・カーテン」に使われた紫色の花が数回という印象で、例年種がこぼれて開花するような、駅の近くの駐輪場に雑草のノリで絡みまくる西洋種の朝顔ですら今年は大きく伸びる事はなく、全般的に花も小振りだった。
   植物全般、暑すぎて伸びる事ができなかった、このひと夏だったのだろう。

2013-09-04

劇的な雲


   台風が日本海寄りを進んでいるようだ。 このあたりは様々に流れる雲の影響で、窓に射す光の強弱はめまぐるしいほど。
   そのなか、戦闘機が飛んでいるような轟音が響き渡った。 気になって、音のした何度目かで屋上に出てみた。 戦闘機が2機ずつ南の方へ向かうのが見えた。 暫く見ていると、一定間隔でまたやってくる。 同じ編隊なのか、新たな編隊なのかわからないが、燃料タンクと思われる突起が4つずつ付き、速度も遅く、どこか遠くまで旅するような支度に見えた。
   西の空には米軍基地から飛び立った貨物機が、雲の切れ間に時折姿を見せながら大きく東に頭を向けながら旋回してゆく。
   南国での台風接近を思わせるような、上下左右のすべてに目一杯ひろがる雲の動きのなかに、飛行機も街並みも雲間を縫うように景色を構成してゆく。 早く、勢い良く変化しながら流れ行く雲に囲まれるちょっとした時間。

2013-09-03

ぷかぷか


   今日も関東だけが晴れマークの天気予報。 先日表示されていた台風は15号だったが既に次の台風のようだ。
   昨日よりも朝の空気は澄んで涼しい。 つい1週間ほど前にも涼しい朝があったかなぁと、うすぼんやりと重なる記憶がある。 もう陽がそこそこ昇っている時間でも虫の音が響いている。 空はといえば秋というよりは夏のなごりとでも言うかのように360°、遠くに入道雲が湧きあがっている。 今日よりもやや暑い印象があった昨日は、午後には雲は高くなり秋っぽかったが、今日の空にはあまり秋の景色が見当たらない。 「今日が入道雲を見る最終日だろうなぁ」と思い、ちょこちょこと車を停めてカメラを取り出してみた。
   残念ながら広角レンズを付けてきた分は雲が遠くて迫力に欠ける。 だが前に一度、それこそ広角レンズにピッタリの、空の上の方までぷかぷかと雲の広がる時があった。
   もう10ヶ月くらい前のこと、職場のお師匠さんが「今日の空見た!?」と目を輝かせ、少し興奮気味に訊いてきた。 「途中にある大きな橋でさぁ、こう、湾曲してるところを登ってったら雲がぷかぷか浮いてる景色が空一面!! こりゃぁジブリの世界だよ!!」と、西洋絵画とかを引き合いに出さず、ジブリというところが可笑しくて、思わず目の中をまじまじと覗き込んでしまった。
   ぷかぷか具合、今日はジブリっぽさあんまりないかなぁと思いながら、その日の事を思い出してみた。

   ジブリと言えば、昨日のニュースで「宮崎駿氏引退を表明」との事だ。 「今はメルヘンが作りにくい世の中になってきている」という発言がそのインタビューの中にあった。 確かに現実味が薄れ、惰性と形式論と現実離れした仮説が身の回りにたくさんあるのが「今」のような気もする。 それが高じて(?) 客観的な自分への視点が無くなってゆくと、これまで多くに人に訴える力があった「メルヘン」も、単に形式論でしかなくなってしまうのだろう。 本質がどうでもよくなってしまう人間関係というのは、案外厄介な気もする。
   中部大学の武田邦彦教授の言葉には、日本中みんながサラリーマン、学校を出た後にサラリーマンという人生しか見いだせない世の中なんですよね、という旨があり、それはおそらく、雇われる事が当たり前で、組織の中で組織の都合に則した価値観で形式的な事を進めてゆく世の中という意味だろうと思う。
   なにしろ日常生活に必要な大抵のものは発明・開発しつくされてしまっているし、今の20代の人たち以後は、何でも身の回りに既にあり、新たに物が発明されたり難問を越えて物が開発されるという経験もなく、ひたすら「買う」という行為で成り立っているとすれば、そのために「働く」という発想は不思議の無いところかもしれない。
   「こんどこういうのが出来たんだって!!」「へぇ〜」なんて会話は、懐かしい部類になってるのかも。

   近くの球場の脇を小川が流れている。 今日久々に立ち寄ったら、望遠レンズを構えている人が数人。 訊いてみると、カワセミを撮っているのだという。 その先にはサギだろうか、大きめの鳥がこちらの動きを注意深く見ている。 川面は青空の色を受けて濃い青色。

   雲がぷかぷか浮く日は、いろいろ思う日のようだ。

2013-09-02

空気の透明度


   天気予報の日本地図、関東だけに晴れマークが付いていた。 九州から日本海側を東北まで、台風と秋雨前線の影響との事で大雨の地域も多いようだ。 とてもそうとは思えないくらいの澄んで湿気の少ない空気に青空が広がっている。
   ただ、雲を見ていると、台風の前後のような不思議な形と色のものがたくさんモコモコと浮いているので、遠くの荒天を僅かに思う。

   埼玉県・越谷市では竜巻が発生して大きな被害が出た。 4tトラックが横転し、電柱がなぎ倒され、住宅の屋根が吹き飛ばされるという強いもので、国際的な竜巻の強度の基準では2番目に強い勢力との事。

   まだまだ日中は33℃という予報で暑い。

2013-09-01


   暑さというよりも、熱さを搾り出しているような、無理矢理感のある暑さだ。
   夕方には久々のまとまった雨が降った。 相当量の雨ではあったが、夜の温度を落とすには至らなそうだ。

   この数日は夜も暑さが引かない。