風の吹く夕
昨夕にクルマから見た、日没前の太陽がヒマラヤ杉越しに見え隠れする風景を思い描いて行ってみたものの、今日はなんだか違う風景だった。 昨日と条件はそれほど変わらないと思うのだけど、やっぱりその日のその時にしかその風景ってないものだと思う。 「あ」と思った瞬間があるのって、せいぜい数秒、どんなに長くても十数秒程度じゃないだろか。 そこにはその風景の瞬間の貴重さがあって写真にする面白さがある。 そして、「あっ」と思わなかった風景は案外長いことそのままに見えることがある。 でも、案外そうした中に映った日常やたまたま訪れた地であっても日常的で何ら変わる事のないように見える風景こそ、あとで振り返ると「その日その時」にしかなかった、写真にすると長い時間を語りだす貴重さ・面白さを思うものだったりする。