2024-01-05

Vario-Sonnar 28-85

   青空だったので久々にVario-Sonnar 28-85mmを持ち出した。 さすがに古いためか少し抜けが悪くなったような気がする。 中古で購入して約10年が経った。 買った当時で中玉にうっすらあったホコリは、土埃の立つ場所や大雨の中での使用等々、やや過酷な上に防滴防塵ではない仕様、中玉のホコリは増えていることだろう...。 けれど実際に使っていてホコリは感じたことはく、気になったことがあるのはコーティングの弱り。 これと同時期発売のレンズは「オールド・レンズ」と言われていたり、「劣化」を楽しむ余裕が要求されるのだろう。 とはいえCarl ZeissのT*コーティングは他社のものよりも安定しているように見える。 国内では意外とPENTAXのSuper-Multi-Coated --- "smc"レンズが安定したコーティングのように思える。 Vario-Sonnar 28-85は、実際に撮っているとNikkor 24-120/4と互角の発色とキレ。 片や発売されようやく10年の近年のレンズとほぼ同じか、「絵を作ってくれる」芸術家肌なのはどちらかというと40年経過のCarl Zeiss。 フィルムの時代のレンズなので、素の状態で歪曲収差はじめ諸々良好に収まっていて、諸々が安定して見えるのはそうした要素がためかも。
   Vario-Sonnar 28-85mm、今時の使い勝手からすると広角側が28mmスタートで、せめてこれは24mmスタートであってほしいところ。 後発のCONTAX NシステムのVario-Sonnarは24-85mm。 この丁度良い焦点距離に購入の一歩手前まで行ったのだけど、その時にちょうど出玉がなくて購入には至らなかった。 今に思うと、CONTAX N 70-300mmを使った経験上、マウント・アダプタを介してのピント合わせはあまりアテにならず、ピント・リングの遊びも多めで、24-85mmも同様だとすると使用にはよほどの気合を要するため、出玉がなくてよかったのかもと。 「24-85mm」は便利そうだなぁと思い、これに近いのがLeica Vario-Elmar 24-90mmなのだけど、絶妙な焦点距離のこのレンズ、この値段と重さと大きさ、ムリ...。 単焦点での85mmと90mmとの差は大きくて、個人的には85mmは頑張って使う場面が多く、90mmはわりと自然と使え、この似て非なる中望遠の領域の経験から「24-90mm」という設定には感心する。 Nikkor 24-120mmも、F、Zマウント共によくできていて、前に一瞬 Nikon Z6IIかZ7IIにしようか迷ったのはこのレンズがあったため。 非常に便利な焦点距離。 加えてNikonのボディも卒なく絵を作ってくれるので便利。 と言っておきながら、「NikonかCanonか?」と訊かれれば「Canon」。 それは数年前まで使っていたEOS Kiss X6iがすこぶる好印象だったため。 この後継にEOS 6D mk IIを考えたが当時の手元のカメラの構成の都合からそうならなかった。 ではいま「もう1台としたらどれ?」と訊かれたら「PENTAX K-3 mk III」。
   標準ズームは結局、あれこれ考えて「Vario-Sonnar 28-85mm」に帰着する。 いま検討している Sigma 24-70mmは実用性を重視してのこと。 望遠側はNikkorのように120mmくらいは欲しいところで、そこは、70-300mmの代替も視野に入れて今年発売と言われる Sony 24-200mm F2.8-4.5 G OSS に期待しようかと。