ある映画のロケ地。 映画は1981年制作なので風景は大きく変わっている。 山崎努が演じる中年男性「マスタングの男」が住んでいる設定の場所が真ん中あたりに見える白っぽい建物の近く。 その辺りには、所謂「米軍ハウス」が数棟建っていて道は泥にぬかるんでいた。
今日はこの隣町で用事をしていたのだけど、何も撮ってないなぁと思い夕方になって足を延ばした。 どんよりしていて駅舎を何カットか、ホームに向けて何カットか。
今はひっそりした駅前は、1980年頃にはずいぶん人通りがあったようで、映画にはローラー・スケートをする子供達やかき氷などを売るスタンドが見られる。 実は記憶があるのは線路の反対側の国道で、特に2階建てのドライブインは、屋上に米軍基地の飛行機が見られる有料の双眼鏡が数基備えられていたりして、たまの長旅の途中の印象に強く残る楽しみな場所だった。 まだこの区間を代替する高速道路はなくて多くの人が休憩に訪れた。
なのでその当時の駅前には縁がないのだが(ここを訪れるようになったのは1990年代になってから)、時期を同じくしての隆盛期に思いを、映画に記録された映像に手伝ってもらいつつ(なので半分はデジャヴみたいなもの?)馳せてみたり、かつての遠い地のおぼろげな記憶から今の居住の地で地元の人々と思い出話をしたり、時にどことなく愉快。