隙間
長屋づくりのような飲み屋の集まった場所。 この隙間の先は別の長屋の通路へと繋がっている。 小さなお店が並ぶ古い商店街は、小さなお店の一部は主の国籍が変化しながら続いているように見える。 駅の北側のこの近辺を歩いていると、わりと以前から歩きながら携帯電話で会話する風景を目にしていて、そのしぐさや歩く姿勢などやや違和感はありながらも見た感じで日本人だろうと思っていると、すれ違うときには聞いたことの無いような言語が聞こえてくる。 この界隈には日本語学校もあって、肌の色のやや濃い、学生さんといった風の人達もよく見かける。 どこから来た人たちなのか、いつか話しかけてみようかな。 いまは閉店してしまったと思われるケバブ屋さんも、かつてほぼ一文無しで日本にやってきて、この街に住むようになった理由に「他民族でも住みやすい懐の深さ」といった事を挙げていたと思う。 もう40年くらい前の話。