予報では9℃と言っていた通り、だいたいそれくらいの寒さで、久々に手がかじかんだ。
明後日からはまた晴れて気温が上がってくるようだけど、2日間の晴れの後には暫らく曇り・雨が続くよう。
時々気になる「あれはどこだったのだろう?」の記憶。 この頃は久々に、アメリカのオレゴン、アイダホ、モンタナの記憶が気になっているところ。
先だっては、32年前のクルマでのオレゴン横断旅を辿ってみた。 Youtubeでこのルートのドライブ・レコーダーでの記録映像をアップ・ロードされている方があり、これとGoogle mapを照らし合わせながら、地名をテロップで入れる加工を行った。 ひたすら道路を走っている絵なので「これって観ようと思う日が来るだろうか?」と作った自分で半信半疑。 なので動画のビットレートはごく低く設定した。 免許を取って3ヶ月目にしては大旅なドライブで、往路の途中は雪の山道で初めてのチェーンの着脱や、雪山から落ちかけたり、滑り出したら止まらないブラック・アイスと呼ばれる濡れた路面に見える氷の道、復路は前日の降雪で往路の倍の距離で道路が凍っていて、終盤の100マイルほどは簡易な造りに見えるガードレールとそのすぐ下の大きな川に「滑って落ちたらどうなるやら」の恐怖もありつつ車列の流れは60km/hから下がることもなく、諸々のお陰でわりと風景をよく覚えていた。
この他には案外わからないところがぽつぽつあり、いま調べると、さすがに32年もの経過で建物が新たに建っていたり、砂漠や森が住宅街になっていたりで随分と様子が変わっている。 例えば、アイダホのボイジー市にあったおおきなツララの垂れ下がっていた古いホテル、その横のポスト・カードを買ったお土産屋、同じくアイダホの、ポーカテーロ市からウエスト・イエローストーンに向かうバスが昼食で立ち寄ったガソリン・スタンド併設のドライブ・イン、モンタナのボーズマン市の街外れのバス停の建物、スーパーのセーフウェイ、アメリカ原住民が多くて遠くに山並みを望む商店街、子供が遊んでいた遊具が申し訳程度にある小さな公園、モンタナのヘレナ市の、街を南北に一直線に走る広い道路で、信号を15くらい越えた先にあった古い「ウェスタン」なホテル、未明の、野犬か狼の気配を思うヒト気のないバス停、その近くに、陽が昇って視界に現れた地元の人々の朝食で賑わうコーヒーの香りの充満するレストラン等々。 それっぽい場所を見い出せたりもするのだけど、多くはまるで街の様子も違い、頼りは記憶に残る道路の形や空気や日差しの「感触」。
「引きも寄りも撮っといて、で、すぐに地図に印しといてね」と、当時の自分に言いたい気分。 今だとスマート・フォンで緯度経度が記録され、メモリ・カード1枚で1,000カット単位で写真が撮れる。 ...でももしかしたら、それでも30年・40年と経つと「たしかここだったはずなんだけど...」になるような気がする。 1990年のオレゴンの風景を見て、「この風景は100年は変わらないだろうなぁ」と話していたその言葉をよく思い出す。