くさむら
撮る物を探してふらふら歩いているうちに、だいぶ街を外れてしまった。 実際は「だいぶ」... という程でもなく、繁華街からは5分ほどしか歩いていない。 マンション1つの先が急に大平原になっている。
かつての軍事基地の跡なのだが、飛行機を飛ばす都合なのだろう、基地のある街には無くはない風景ではないだろうか。 つい10年ほど前、まだこの一角に大きな格納庫が残っていた。
そうした記憶を重ねながら、目に入ったのは、アカツメクサ、ツキミソウ、ネコジャラシなどの草たちだ。 普段は特に注意を払わないような草なのだが、咲き、種子をつけるこうした草が、夏の象徴かのように一同に会している様子が気になった。