2023-11-11

Jazz Bar

   「バーボンとジャズとステーキのお店」「今年35周年」と書かれていた、Jesse Jamesというライブ・バー。 てっきり、福生店が本店で立川店が2号店だと思っていたら逆だった。 立川が1979年、福生が1986年の開店。 米軍立川基地の全面返還は1977年だというから米兵相手の発祥ではないっぽい。 とは言うものの、その時期はまだ「基地の街」臭さはプンプンしていたろうと推測される。 訊いてみないと分からないことだけど、「アメリカ」に憧れてのスタートだろうか。
   今日は土曜のためか昼の部があった。 長居する時間もないため入口のドア前で引き返してきたのだけど、ポスターによると、John Coltraneの日本人によるコピー・バンドの出演らしい。 ニュー・オーリンズあたりのライブ・バーの多くは「楽しく賑やか」で、時にジャム・セッションがあったりというイメージ。 それで良いと思いつつ、ここの土地柄故か、ちょい気難しい顔をしながら楽器から音を出し、アドリブ満載で音を合わせる風なのを期待してしまう。
   ジャズ奏者というと1つイメージがあって、それは30数年前にニュー・ヨークの地下鉄の駅で遭遇した3人のバンド。 トランペット、ベース、ドラムで、トランペットは所々凹んでいてピカピカではなく鈍い真鍮のような金属色、ドラムも最低限のセットでバスドラは寅さんが持っていそうな革の旅行鞄。 アドリブとか力技はなくて、さっきまで聞いていた地下鉄の走り去る音のテンポから続くように音が馴染む。 プロと呼ぶにはやや寂しい雰囲気ではあるのだけど、奏者の曲への入り込み方が見ていて心地よく実に密かに楽しそうで、そこに足を止めた僅か数名の聴衆は「この時を心地よく過ごさせてくれる人たち」といった表情で見入っていて、その空間のごく自然なこと。
    ... 「ステージ」というと奏者と聴衆の距離感でも思うのか、つい、それを崩す面白さを求めたくなるのかも。
   もし機会があったら、Village Vanguard行っとこ