cp+ へ行ってきた。 今年はさて何を見よう? というのがやや曖昧なまま足を運んだ。
初日の午後からで、これは「一般」(プレス等ではない)の入場できるいちばん早い時間。 入場にはそこそこ長い列に並び、会場に入るとまぁまぁ混雑。
見て歩きながら思ったのは、各カメラ・メーカーとも試写コーナーで試写している人、順番待ちをしている人が少ないなというものだった。 もうどのメーカーも性能的には十分なレベルに達しているのだろう、これまでのように「新しい機能を見てやろう」といった気概が強くない感じ。 見て回ったのはSony、Panasonic、FUJIFILM、OLYMPUS、Canonで、どこも「よし売り込むぞ」という空気はだいぶ薄く感じ、Canonに至っては試写コーナーが見つけられず、プリンターの脇に立っていたスタッフに尋ねると「スチル・カメラ? の、試写.. ですか?」と、「うち、カメラなんてやってたっけ?」くらいな反応で、実際そのコーナーは長机1つ半くらいな小さなものだった。 どのメーカーも高いクオリティーに辿り着き、そろそろここらで一服しようかという空気に見えた。
レンズは気になっていたSAMYANG&Schneider-Kreuznachの14-24mm(LK SAMYANG AF 14-24mm F2.8 FE)、24-60mm(LK SAMYANG AF 24-60mm F2.8 FE)、Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical IV、APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical、COLOR-SKOPAR Vintage Line 21mm F3.5 Aspherical、NOKTON 50mm F1 Aspherical、Carl Zeiss T* Biogon 2.8/28mm ZMを試写させていただいた。
Schneiderの14-24mmは不思議なソフト感が面白く、線は細いので解像力は高いのだろう、ボケ方も溶けるようでうるささはなくコントラストも程よくあって色味は若干黄色・シアンに寄っているようにも見えたがほぼニュートラルか。 ピント位置のシャープさと背景の溶け具合、ハイライトがやや立つ感じがあって、滑らかな画面のなかに艶のあるようなどこか不思議な写りが面白かった。 24-60mmはブースの方が「ふつーの写りです」と言って通り、フツーな感じで、やや彩度低く黄色が強めのように見えた。
COSINA(VoigtländerとCarl Zeiss/ZEISS)は、まずNOKTON 35mm F1.2 Aspherical IV。 シャドーからハイライトまでバランスよく、そしてよく粘りそうな印象で、色味は「The Voigtländer」といった感じだけど極めて素直な発色という印象で、IV型は小さく軽く塗装も全体的に黒くて外観も好印象だった。
APO-LANTHAR 28mm F2 Asphericalは、今回もっとも興味のあったレンズで、期待通りUltron 21mm F1.8のように絵柄によってはやや強めのコントラストでメリハリのある感じに。 シャドーも階調豊かな印象でこれは欲しい1本。
COLOR-SKOPAR Vintage Line 21mm F3.5 Asphericalは思ったより普通だったが、何より小さくてシャープネスや画の奥行き感などは雰囲気よく、写欲を掻き立てられる感があった。 ただ、ハイライトはあまり粘らないかもと感じたのは軽く懸念事項。
NOKTON 50mm F1 Asphericalは、F1.0の被写界深度の浅さが他にはない別世界。 Sony a7SIIに付け1mほどの近距離で少しフリンジが見られたがこの条件以外ではスッキリした画だった。 レンズ自体、かなり大きめな部類で取り回しが不便かと思いつつ、これは絵の面白さが勝ってしまうかも。 これ、f=35mmあたりでF1.0となるとどんな世界だろう?
Carl Zeiss T* Biogon 2.8/28mm ZMは昨年も試写。 あらためて撮ってみて、やはり以前に気になっていた周辺光量落ちやシアンの偏色はなく、周辺は軽く滲んで見えるものの解像はしている感じ。 気になっていた「近年に設計を変えたのか?」を質問。 曰く「発売以来約20年、設計は変えていない」とのこと。 同じ28mmのAPO-LANTER 28mm F2 Asphelicalと比べると「特徴のない」印象。 比べず単体で見ると「素直で端正」。 Carl Zeissの提唱する「マイクロ・コントラスト」と言われる考え方が画作りに顕れていると思う。
他、出版関係のブースの集まる一角も今年はあまり元気がなかったように見えた。
材料関係では足柄製作所が出展していた。 「Siglo」という商品名で、劣化フィルムの酸性ガスを吸着する薬剤があり、それについて色々と相談をさせていただいた。 古いものはビネガー・シンドロームで加水分解が進みベトつきが出ていて、それはもう止めることは出来ないのだけど、酸性ガスはこの現象を、例えば同じ箱に収められている他のフィルムにまで連鎖反応的に影響を及ぼしてしまうため、このガスの対策はフィルムの保存・保管の上で効いてくるらしい。 「BtoBの商品については相談に乗るのでご連絡ください」とのこと。
DxOからはPureRAWがもうじきバージョン・アップとのこと。 PhotoLabもバージョン・アップが近いというが時期未定らしい。 とりあえず? 20%OFFのクーポンを配布していた。
今回は製品を見て回るよりもトーク・ショーなど「ステージもの」に費やす時間が長かったように思う。 その中でハービー・山口氏の回があり、何度も聞いているはずの話だけど、毎度なんらか新鮮な感触を得る。 実際に1つ、「つい先週にあった」というエピソードがあったり。 何だろうな、この「毎度なんらか新鮮」な感じ。
