2025-01-16
改札
基地の街にある駅。 基地からはいちばん近く、以前から外国人の姿を時々見かける場所だった。 この辺りには米兵のための住宅が多数あったのだろう、基地に沿ったこの一帯には、いわゆる「アメリカン・ハウス」や「米軍住宅」と呼ばれる家が点在する。 戦後約80年、日本へ返還された後も修繕や改装しつつ日本人が住んできた。 この駅前にも何棟かのアメリカン・ハウスがあってパステル調の黄色い壁に改装され、駅前の風景のアクセントになっていた。 アメリカン・ハウスには、特に1960年代だろうか音楽や絵や書き物を生業や目指す人たちが好んで住んだ傾向があり、近年は一般的な住宅としてや、レストランや雑貨店として使われている。 駅前の黄色いハウスは一般住居で、昨年12月頃に取り壊されてしまった。 さすがに老朽化は否めないのだろう。 それに足して駅前開発的な何かが近寄ってきている感じもする。 映画「スローなブギにしてくれ」に出てくるこの駅前の風景の名残はいつまでか。 当時は乗降客も多く、改札は錆色の鉄柵で囲われた中に駅員さんが立つ昔ながらのもので、ホームから線路を渡ってコンクリート造で黒い細かなタイル張りの駅舎内にあった。 その後、橋上駅となり、17-18年ほど前までは列車が到着すると駅員さんが階段下へ来てキップを受け取っていた。 ICカード対応となってからは駅員さんのブースはシャッターが下りたまま。