案外 軟らかく
地下道の先は、ごそっと建物が崩されている途中の一角がある。 昇りきったところにある蔵のような佇まいの建物なぞ、とうの昔に役割を終えていた風でもあり、今はその並びのゲームセンターも駐輪場の入口も、ヒト気なく白い鉄板に隔てられている。
トンネルに射す陽の光はわりに強く、外に明るさを合わせればトンネルは真っ黒と思いきや、ぐっと絞り込んだら両方とも雰囲気を伝えてきた。 もっとパッキリとした印象かと思いきや、なかなか程よく軟らかくもある。
これまでこのBiogon、なーんとなく立体感も弱く全体的にフラットな印象や、ざらっとした印象があってなーんとなく馴染めず、使いにくいレンズなのかと思いきや、常用してみるとけっこう懐こい。