2022-09-02

あかり

   18時でかなり暗くなってきた。 この時期用に明るいレンズが必要だ! と思って、一昨年だったか、前から気になっていたVoigtlander Nokton Classic 35mm F1.4 MC IIを購入。 前もって歪曲収差などは覚悟していたもののその度合いは想像以上。 その他の描写はまずまずでわりと好みではあったのだけど、Leica M8でちょうどよいプロファイルがなく、Summicron、Summarit、Summilux用と、そのバージョン違いも含めて計4種類を試したが、かろうじてSummarit用が「いま風」なコントラストと色彩感で良かったのだけど、どちらかというとSummilux用の、しっとり・柔らかく・渋めの写りがしっくり来た。 しかし、しっかり周辺に赤い色被りが出て、それがあまりキレイではなかった。 Summicron用は歪曲収差がいちばん目立った。 結局、歪曲収差も周辺色被りもLeica M8のレンズ・プロファイルでもどうにもならなかった。 Sony a7Sでは諸々問題なかったように記憶しているが、a7Sで使うなら、F2.8だけど Sony純正ZEISSの35mmのほうが合う気がするし、敢えて諸収差を残したというNokton Classicでなくても... と。 "Classic"というが、その40mm F1.4は十分なシャープネスと非常に素直な描写であり、時にほんの少しノスタルジックとでも言えそうな色調と空間描写で、絞り開放ではしっかりハロが出て面白く使いやすいレンズだった。 それに期待しての35mmだったけど、もしかしたらNokton Classic 35mm F1.4は、Ver. Iが当たり? ずっと前に展示会で試したVer. Iは、「あ、これ!」と瞬間で思わせる感触があった。
   Ver. IIを手にしてからの数カ月間に試行錯誤を重ねすぎたのか、あらためてE-mount用を買う気にもならず、昨秋以降、また暫くf=35mm不在となっていた。
   立秋を過ぎて白露に近づく頃の夕刻は、なんだか「F値」が悩ましい。