2021-02-28

給湯室の端に

   なんだか気になったカップの並び。

   C-Sonnar 1.5/50ならではと思われる微妙で不思議な明暗差。 程よく締まったシャドー部に豊富な階調を、そして明部も少しある景色など、そのコントラストの描き方は他のレンズでは経験がない。 普段はM8でもA7Sでも、多くはどこか薄い色乗りを思う画なのだけど、ことコントラストで描かせるとこの特徴が出てくる。 「普段」も、Steve Huff氏のサイトによると、Leica SLで撮ると色もコントラストも程よく乗って描かれるらしい。 「C-Sonnar」の「C」は、ClassicともCompactとも言われるが、旧来の設計を踏襲している意味では、その存在感は「Classic」。 絞り開放の融けるようなボケだったり、シャドー部の落ち方だったりは「Classic」な感。 でも収差を感じさせずきれいにボケる感じやシャープさ、しっかりとした芯、シャドー部の実に豊富な階調は、Carl Zeissのコーティングと今の時代だからこそ。 近年の、多くのレンズが似た傾向の描写になってしまっている中にあってはなかなか貴重なのかも。