2013-09-08

あの駅


   前に撮りに来たときは、赤いディーゼルの車両が3両くらいでやってきた。 電化されて15年以上は経っていると記憶しているが、ディーゼル・カーが走っていた頃は考えられなかった路線同士で繋がり、思いのほか遠くからやってきて、遠くへ向かってゆく列車も時折見かけるようになった。

   映画「スローなブギにしてくれ」に出てくる駅だ。 映画では駅の西側への往来が多く登場し、現在の橋脚状の出入口ではなく、一旦線路を渡ったところにある改札を抜け、今は閉鎖されている「駅舎」からの出入り。 当時は駅前にアイスクリーム屋さんやスナック系の、後の時代で言うクレープ屋さんのような小さなお店があったようだ。 その幾つかのシーンから比べると、今はひっそりしている。

   改札はといえば、以前は列車から車掌さんが出てきてキップを改めたりと、駅員さんのような役割もしていた。 Suicaなどは無い時代のこと、大変な作業ではあったろうが、記憶では「列車の交換待ちで20分の停車」なんていうのも珍しくはなかった。
   なのでこの写真の改札を、やや懐かしく感じるのは比較的最近の記憶と照合しての事だろうかとも思う。