裏路地、参道、裏路地
待ち合わせの場所へ足を向けたのだが、「せっかく来たんだ、少し寄り道をしよう」と路地を曲がった。
見覚えの無い路地を進むと小さな呑み屋が次々と出迎えてくれるように視界に入る。 時にカメラを構えつつ進むと、記憶の隅に覚えのありそうな風景が出て来た。 「この階段は...」と声も出ずつぶやくのと同時に足は動き出していた。
半年くらい前か、1年くらい前か、やはり同じように路地に入った先でたどり着いた神社に、またたどり着いた。 駅の改札口と同じ名前の神社で、おそらくこの近辺の氏神様なのであろう、参拝する人もぱらぱらと途切れるでもなく続いている。
参道脇にも呑み屋が軒を並べている、ちょっと変わった感じの風景だ。 そこから路地に入るとまた呑み屋が。 点々と灯る看板の蛍光灯は、日常を少し解放してくれそうな色味に見える。