今日は久しぶりにM-Rokkor 90mm。 このレンズの購入のきっかけは「85mm」ロスだったような。 CONTAX Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/85を、7年くらい前だったかに購入。 たしかMade in Germany。 もちろん新品は無いので中古。 写りはまずまずで、時々出るザラっとした感触と稀ながらシャドーが急に落ち込むのが気になった。 それと、たぶん85mmという焦点距離がいまひとつ馴染めなかった感がある。 この85mm、27-28年前にも購入している、 Made in Japanで、ボディはフィルム・カメラでCONTAX RXだった。 この個体はスッキリと艶やかな描写で、デジタルとフィルムとで比べるベースがだいぶ違うが、両者は性格が異なっていたように思う。 当時のCONTAXのCarl Zeissのレンズは、Made in West GermanyとJapanとで硝材が違うのだと、その描写の違いは明らかに見て取れるくらいの差異があり、大まかに言うと前者のイメージは「やや渋め」、後者は「スッキリ」だったように思う。 「ロットごと」という事だと思うが個体差もあって、自分好みのクセに当たるかは買ってのお楽しみ。 シャドーがぐっと落ちる描写のクセはMade in JapanのPlanar 1.4/50でも見られるので、デジタル・カメラのボディとの相性なのか、当時のCONTAX Carl Zeissのレンズのひとつの特徴なのかも。 ...でもVario-Sonnar 3.3-4/28-85も、Vario-Sonnar 4-5.6/70-300も、その傾向は無いかも。 なんだかんだ思う処は多岐にありながらも、結局は「85mmに馴染めず」問題が最も大きかった模様。 でも中望遠が無いとどうも物足りない。
その話をしていたら、知人からM-Rokkor 90mmを教えていただいた。 90mmは、実は他にCONTAX-G T* Sonnar 2.8/90と、M-Hexanon 90/2.8が気になっていたのだけど、これまた気になっていた「ソニーのレンズはもっと旧ミノルタの技術陣が開発してほしい」との思いや、以前使っていた一眼レフ用のMINOLTA 24-105を思い出していたり、MINOLTA CLEが気になっていたりという時期と合い、M-Rokkor 90mm F4の購入に至った。 写りは旧めのライカのレンズにも似ていて、諧調も柔らかさもシャープネスも丁度良い。 そして、わずか5mmの差ながら、「90mm」はぴったりと使い勝手のツボにはまった。
「旧ミノルタの技術陣」、ソニーに移行してからの月日を考えると、もう皆さん現役ではないのかもしれない。 でも、何かの記事で、ソニーのスチル・カメラはミノルタの技術陣から「写真とは」を学び今に至ると読んだことがある。 その心意気、今に息づいていることだろう。
で、そうした諸々を体験させてくれた Sony a7S (I型)が故障。 II型が発売される前日の2015年10月15日に購入してから約7年半強 ...手放すことになりそうな予感。