2013-04-03

"陽光"というより"ライティング"


   朝から雨だったが、昼過ぎから雲が切れ夕方には陽がさしてきた。 それは強い光線で、意識して効果を狙うようにその具合も変化してゆく。 こうした日には見慣れた景色の変化が楽しい。 結局カメラを構える事ができたのは遅い時間になってしまったが、久々に面白い雲になった。

   この2年弱ほど、実はLeicaのSummarit-M f2.5/35mmを手に入れようと考えていた。 というのも、手元にやってきたElmatit-M f2.8/28mmが思っていたような性格のものではなかった事、同じく28mmのCosina Carl ZeissのBiogon F2.8/28mmもまた期待していた性格のものではなかったため、安心して撮れる常用レンズを探してのこと。 そして結果的に手元に来たのが、今日持ち歩いているBiogon F2/35mm。
   購入までには、展示会のコシナのブースで試し撮りをさせてもらうなど各レンズの性格を見せて頂いた。
   そして、どうやら同じ"Biogon"でも、Biogon 2.8/28mm以外は立体感や透明感など、より"Zeiss"らしい色づけと味付けに面白さがあるようだとの感触を得た。

   Biogon 2/35mmは面白そうだと思うのだけど、レンズが大きめなのは持ち歩きにちょっと難点。 Biogon F2.8/28mm、Classic Biogon F2.8/35mm、Classic Biogon F4.5/21mm、Sonnar F1.5/50mmの4本以外はけっこう長さがあり、気になる携行性は購入を躊躇させた。
   しかしこの、「やや長い」Biogon 2/35mmを手にして数日、段々にその画の立体感や柔らかさ、質感や線の描写、藍や碧(あお)色の透明感、ボケのなだらかさが見えてきて、これを旅のお伴と想像したら、その表現力はそのまま様々な風景に遭遇する楽しみに繋がりそうだと思うようになってきた。
   これなら十分我慢... まま旅のお付き合いの範囲に収まりそうだ。