2022-01-12

赤坂トンネル

   自転車道として使われているトンネル。 自転車道と言いながら、このトンネルを抜けると間もなく1m前後の幅の、枯れ葉の積もる林道が数百m続く。
   東京・武蔵村山市の北端の丘陵のふもとに、こうしたトンネルが幾つか見える。 その南西方向には横田基地や石川島播磨重工に向かって真っ直ぐに、やはり自転車道がある。 以前から気になっていたこれらのトンネルと道。 自転車道はどう見ても鉄道の跡、トンネルは鉄道用にしてはだいぶ小さい。
   今日はこの町の歴史民俗資料館で行われている鉄道に関する特別展に行った。 資料には、これら自転車道がやはり鉄道の跡だとある。 横田基地を背にした先には多摩湖と狭山湖があり、これらは「東京の水瓶」の1つ。 以前は軍用の線路だと思っていたため、「軍事に関係なさそうな山」に向かってゆく線路の存在意義を不思議に思っていたけれど、展示から2つの湖の建設用の鉄道だったことを知った。 この「軽便鉄道」で、羽村市の多摩川敷から砂利を運搬していたのだそう。 「軽便鉄道」という名で紹介されていたが、「軽便」(けいべん)とは、おそらくレール幅800mmの「簡易な」鉄道を指すのではないかと思う。 黒部ダムのアルペンルート、富山から宇奈月経由で立山に至る「トロッコ列車」も、宇奈月から先がたしかこのレール幅。 アメリカ プリマス社製のガソリン機関車、ドイツ製のディーゼル機関車、蒸気機関車等でトロッコを牽引していて、途中に5ヶ所の列車入れ替え場(基本は単線であり、上り・下りのすれ違いのために設けられた複線区間)があり、運転間隔はけっこう密だった様子。 余談ながら、多摩湖付近には太平洋戦争時に高射砲が据えられていたとのこと。
   トンネルは「横田トンネル」、「赤堀トンネル」、「御岳トンネル」、「赤坂トンネル」ともう1つ名のないトンネルの5つがある。 トンネルは自転車道のみの利用なのだろうか。 というのも横田基地に近い自転車道は、その下に多摩川から水を引くための管が埋設されているという。 この建設は戦前であり、もしかすると今も横田基地の下を給水管が通っているのだろうか。