2022-01-10

10コ目 (カメラ機材雑感と)

   カメラ機材、昨年末頃から心境の変化が。 次々に新しい機種が出てくるので、心境の変化もそれに合わせてけっこう変わりもするのだけど、ここ数年はCanonのRシリーズとニコンのZシリーズが登場して市場的な様変わりもあり、何よりこれらのメーカーの画作りの変化の影響も。

   以下に今後のボディ更新に向けての諸々、というかただ雑感。 現在手元にある2台とその代替について。 書いているうちに長くなってしまった。

   「年末頃の変化」の最も大きな要因は、長年「メイン」と考えていたLeica M8の老朽化。 写りは遜色ないのだけど、メーカー部品も在庫限り - つまり段々に修理不可能な状態になりつつある - とのこと、買い替えるにも値上がりのなかなかの幅もあって、随分と遠い存在に。 値上がりもさることながら、維持費の心配も重なる。 例えばLeica SL2-Sあたりを購入したとして、電子的・電気的な故障の1つ2つや「持病持ち」にはある程度の覚悟は居る。 M8は、不意の発熱とバッテリの急消費の持病持ちだった。 修理でドイツ送りにもなったが症状は若干軽減された程度。 メモリ・カードのメーカーを変えたり、電源を"OFF"の位置にするタイミングやらでだいぶ回避できるようにはなった。 他にもプレビュー画面の半分に白黒の縞々が入ったり、左右半分ずつ色味が違う等々の妙な症状や、メモリ・カードを認識しなかったり...。 使用7年目にはシャッター幕が外れて噛んで動かなくなり。 そしてバッテリに維持費がかかる。 バッテリ自体の維持費ではなく、バッテリの寿命が短いので買い足しの費用がなかなか。 今回のバッテリ購入は10コ目なのだけど、長いもので5年程度持つものもあるが、多くは1年や2年で容量が大きく低下する。 1本フル充電で12枚とか24枚とか36枚しか撮れない。 容量低下は個体によって大小様々で、「5年程度」というのは10本中2本、1年程度が2本、2年程度が4本、3年程騙し騙しが2本といった風。 うち、1週間強で使えなくなり、修理扱いで交換してもらったものが1本、交換は2度目でなんとか。 この時、カスタマー・サービスに相談したところ「充電器は、カメラに同梱されていた大きな方ですか?」「コンパクトな方はお持ちでない...。」と、「え? 電池の充電状況を見る基準に考えていた充電器がNGの可能性?」ということで、カメラ購入から14年目にして充電器を新調。 どうせなら、旅行カバンにポンと収まるコンパクト・タイプをもっと早くに欲しかった...。 結果は、容量の不安定な電池がために新・旧両タイプが必要だった。 Leica、結構な「電池疲れ」。 話は戻りLeica SL2-S、この電池は1本約2万円強。 いったいこれを何本買えば...。 と思うと、最も捨てがたいが最も選択しにくい。

   もう1台、Sony a7Sがある。 昨年は、全面のダイヤルの接触不要やSDカード・スロットの動作不良と、何とも「家電」っぽい壊れ方をした。 購入から約6年、昔よく聞いた「ソニー・タイマー」の作動時期か? でもこれ、「表向き」? では、メーカー曰く「何年で壊れるというような事は考えて作っておりません!」と言う。 文面通りだとすれば「そのくらいの耐久性しか出せません」と聞こえなくもない。 ただ、ソニーは、サービス・センターの対応が随分と良くなり、「あ、これならソニーを使い続けてもよいかな」と思ったのだけど、安心感に繋がる耐久性の弱さは、そもそもいただけない。 他、Sony a7S購入時より気になっている画のザラザラ感やドライ感の事もあり(高画素機やa9シリーズなら気にならない?)、Eマウントの恩恵で色々なレンズも装着できて楽しめるし、ボディとしてはほぼ不足感はないものの、「ソニーで十分いいんだけど、耐久性と画作りはちょっとなぁ...。」という違和感を腎臓の片隅あたりに感じるのも確か。
   a7S、これに期待していたのは、所謂「オールド・レンズ」の「周辺の色被り」の軽減だったが言うほどの事はなく、「売り」である「高感度」も「まぁ(当時の)他機種よりはたしかに一歩抜きん出ていた感はあるが、明暗の差異をコントロールできる幅も少なく、結局『暗所に強い』という域を出るものではない。」という印象。 その後に出てきたカメラの「高感度」の向上もあり、そのあたり写真的には各メーカーの同程度の各機種はわりと横並びに近く、動画を撮らないなら「a7Sシリーズ」の必要性は低下してきた感がある。 と言いながら7年目のこのボディ、ダイヤルのデザイン(大きさや位置)などの使い勝手、ミックス光下での色味など良好な点も多々あり、期待はずれのポイントは大きかったものの、全体的には馴染みやすく仕上げられている。

   2台とも寿命が近い? と不安がよぎった結果、色々なメーカーのカメラやレンズでの作例をインターネット検索で見入る時間が大きく増えた。 Canon.. あの赤みは健在か... Nikon.. シャッター押すとよくErr表示になったりで相性悪いからなぁ... PENTAX.. K-3 IIIいいんだけどミラーレスがいいかな... FUJIFILM.. 写りすぎ? 見せすぎ? きれいだけど「あけすけ感」が気になるかなぁ... Sony? a7Sシリーズかa7Rシリーズなら「再び」はあり得るのか?... OLYMPUS.. 前に使って馴染めなかったっけ... SIGMA fp.. 長く使う気がしないかな... Leica.. いちばん使い続けたいカメラだけど、維持疲れが回復できそうに...

   で、「心境の変化」の結果は、「いまならNikon Z7II」に。 レンズ・アダプタでソニー用のレンズも付くし。 価格は高いもののベラボー感がない。 Z7シリーズの解像度・解像感があれば、ちょっとの外出ではAPS-C用の16-50mmのような小さなズーム・レンズという選択も悪くない。 肝心な画作りは、ソニーのセンサーを使っていそうなのに割と瑞々しくも見えるし、空の青もあまり不自然にならずに濃く青、総体的にザラザラ感はない。 頑丈そうだし、Z7クラスなら重くないし。 おかしな処としては「頑丈なソニーのカメラを手に入れる」感覚が胃の片隅あたりにモヤモヤしているところ。 それと「結局Nikonに戻ることになるのか...?」という、これはやや残念な感触。 それは、割と長いこと仕事でも個人的にもNikonを使ってきて、「やっぱりなぜかどこかNikonに馴染めない」が小腸の片隅あたりで燻っていて、「もしCONTAXが健在だったらCONTAXを選ぶんだろうなぁ」等々な思いがためか。 そこは、Sonyの購入を決めた時と同じく「Nikonに Mマウントや旧CONTAXのレンズ、ソニー用のZEISSレンズが付く」ため、気持ち的には半分はクリア、といえばクリアかな。 まさに「Zマウントがための選択」なのだけど、レンズで言うと、Nikonで興味あるレンズって... Nikkor 35mm F2D と 28mm F2.8Dくらいかな。