2015-03-01

MA-R


   カセット・テープには、TYPE I(ノーマル・ポジション)、TYPE II(ハイ・ポジション、クロム・ポシション)、TYPE III(フェリ・クロム・ポジション)、TYPE IV(メタル・ポジション)の4種類がある。 うち、一般的だったのがTYPE I、II、IVの3つ。
   このMA-Rは、「メタル・テープ」で、当時のTDKの最高峰。 重たい金属枠を持ち、これが振動を抑制して高音質を引き出すというもの。 その後、ソニーからも同様のコンセプトで、「ハーフ」と言われる"カセットの殻"がセラミックで出来、ややずっしりとした手応えのものが、確かTYPE Iの「HF Master」、IIの「UX Master」、IVの「Metal Master」とそれぞれの「ポジション」にライン・アップされたと記憶している。
   個人的にはTYPE Iの「ノーマル」を一番自然な音に感じていたので、「ノーマル」のなかで最も高性能と言われるものを多用していた。 「メタル」はやや硬質な音という印象で好き嫌いの分かれるところだが、その音の量感と解像度に優れ、LPレコードを買ってくると、この「メタル」の「MA-R」に録音し、それを聴いていた。 LPレコードは「針を落とす」1回目、テープもパッケージを剥いて1回目で録音する。 レコードは針で擦るごとに音溝が僅かずつ削れるだろうという事で「1回目」、テープは何度も消去しながら録音できる原理ではあるが、なぜか「1回目」の音が良く、レコード1枚1枚異なる「録音レベル」を予想してカセット・テープへの「録音レベル」を決め、緊張の中に針を落とし、録音スタート。 どきどきしながら「レベル・メーター」とにらめっこ。
   録音という緊張感はクセになる。